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神楽坂雲如の妄想図書館

日々の妄想を書き綴った笑いと狂気のブログです。 妄想ですので本気にしないでください。

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にらみ合い

富山驕子は高級車を運転して、郊外の友人宅へ出かけた。
普段は運転手付高級車の後部座席にふんぞりかえっているのだが、この日は運転手が急病になってしまったため、自ら慣れないハンドルを握っているのだ。
筆者は車に全く興味がないので、その車がどれほど高価なのかわからないが、とにかくすごい高級車なのだ。

さて、驕子の運転する超高級車は、住宅地の狭い路地へと入り込んでしまった。
どうやら道を間違えたらしい。
「やっぱりタクシーにするんだったわ。」
と悔やんだがもう遅い。
すると前方から古ぼけた軽自動車が進んできた。
「あぶない!衝突する」
驕子はあわててブレーキを踏んだ。
衝突はまぬがれたものの、道幅は狭く、すれ違うことはできない。
驕子は、相手の車にバックするよう手で合図をした。
しかし、相手の車はその合図に従わない。
運転しているのは、凶悪な顔をした貧しそうな老爺である。
驕子は再度バックをするよう合図をした。
老爺はふんぞりかえってこちらを睨んだまま動こうとしない。
「生意気な貧乏人ね!」
驕子は怒ってクラクションを鳴らした。
すると老爺も負けじとクラクションを鳴らした。
こうして狭い路地でクラクションの応酬が始まった。
クラクションの応酬は延々と続いた。

そこは静かな住宅地である。
住民は何事が起こったのかと、路地に飛び出して来た。
2台の車は睨み合ったまま、クラクションを鳴らし続ける。
住民はクラクションをやめろと抗議したが、二人ともふんぞりかえってクラクションを鳴らし続ける。
窓を叩いて抗議しても、知らん顔でクラクションを鳴らし続ける。
住民はたまりかねて警察に通報した。

しばらくして警察官がやってきた。
驕子は警察官に向かって叫んだ。
「私を誰だと思っているの。
 富山財閥夫人ですわよ。
 弁護士を呼びます。
 弁護士が来るまで何も言いません。」

「まあ、奥さん、とにかくバックして道をあけてください。」
警察官は慇懃に驕子に言った。

驕子は怒った。
「なぜ?なぜ私が?
 私の車は超高級車なんですわよ。
 高い税金を払ってるんですわよ。
 消費税も自動車税も重量税もたっぷり払ってるんですわよ。
 優先権があるのは当然でしょ。
 貧乏人は道を譲るのが当然でしょ。
 なんで、私がバックしなきゃならないの。」

一方老爺の方は、警察官が何を言っても「ううっ、ううっ」とうなるばかりで言うことを聞かない。
クラクションを止めろと命じても「ううっ、ううっ」とうなるばかり。
ドアを開けろと命じても「ううっ、ううっ」とうなるばかり。
ああ、これが有名な「ううじじい」なのであった。
警察官は、この老爺には何を言っても無駄だと悟った。
やがて老爺の車のエンジンが止まった。
ガソリンが切れたようだ。
老爺の車は運転手を乗せたまま、レッカーで強制移動となった。
レッカーで移動中も、老爺はクラクションを鳴らし続けていた。
バッテリーが切れるまで、クラクションを鳴らし続けたのだ。

驕子は叫んだ
「ほーっほっほっほっ。勝ったわ。勝ったのだわ。」
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プロフィール

HN:
神楽坂雲如
性別:
男性

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