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神楽坂雲如の妄想図書館

日々の妄想を書き綴った笑いと狂気のブログです。 妄想ですので本気にしないでください。

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長持に隠された恐ろしい秘密

私の田舎では、昔、「藤五事件」という出来事が少年たちの間でささやかれていた。
藤五というのは、今はマンションになってしまい痕跡をとどめていないが、北関東初の本格的なデパートとされ、群馬県高崎市の商店街の中心部にそびえ立っていたのである。

「藤五事件」には地域や学年によっていろいろなバリエーションあるのだが、わたくしが中学生のときに同級生から聞いた話はこうである。

藤五デパートの便所で高校生男女が仲むつまじくしていると、とつぜん掃除人のおばさんがドアをあけた。驚いた女子生徒が膣痙攣をおこしてしまい、二人は重なったままの状態で担架に乗せられ、救急車で病院に運ばれたというのである。

ここまではありそうな話である。当時、性知識は貧弱であったが、性交中に女性が痙攣をおこして抜けなくなるという話は聞いたことがあった。「七つなかなか ぬけなくて、八つやっぱりぬけなくて」という数え歌も知っていた。また犬が路上でそういう状態になったのも実見している。

問題はこの先の話である。いったんそういう状態になってしまうともう手のほどこしようがない。放っておけば2人とも死んでしまう。やむなく男子生徒のペニ スを切断した。そこは急所であるから当然男子生徒は死んだ。女子生徒は助かったが、しばらくして自殺したというのである。

これはちょっと信じがたい。犬は水をかければ離れるではないか。どうして人間は切らなければならないのか。それにペニスを切ったからといって死ぬことはあるまいと反論が出た。しかしその同級生は説得力のある裏付けを提示したのである。

婚礼道具に長持というものがある。あれは何に使うか知っているか?表向きは衣装を入れるものとされているが、嫁入りのとき持っていく長持は実はからっぽな のだ。昔は新婚初夜に藤五事件のような悲劇がよく起った。そうなると医学が未発達の時代だからもうどうしようもない。重なったままの二人を長持に入れて こっそり運び出して埋めてしまうのだ。

なんと恐ろしい話だろう。晴やかな婚礼が一転して秘密の葬送と化してしまうのだ。
教室は静まり返っている。なぜこっそりと埋葬してしまうのか、どうしてそんなことが許されるのかと問う者はいない。みんなそれが非常におそろしい、いまわ しい、しかししばしば起こる出来事で、けがれを恐れて秘密裏に行うその処理は地域社会の暗黙の了解事項となっており、だれもが、役人すら新婚夫妻がいなく なったわけを問うことはない。そういう慣習がずっと守られてきたのだと了解したのである。

長持歌というのがある。友人の結婚式のとき今時めずらしくこれを歌った人がいた。それを聞きながらふとこの話を思い出した。晴やかな婚礼の歌なのに妙にも の悲しいのは長持に隠された恐ろしい秘密、婚礼の夜に新婚生活の幸福を味わういとまもなく、無惨にも読経も焼香もなく密かに葬られた若い男女の悲しみが隠 されているからではないか。そんな馬鹿な。しかしあの同級生の話はとても創作とは思えない。民俗学者の方、こんな話を聞いたことがおありでしょうか。
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プロフィール

HN:
神楽坂雲如
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男性

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